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【マギ】うたかたのゆめ

第4章 はしやすめ






「が来て少し経った時、俺は初めて戦争の指揮を取れという命を父上から授かった。その時俺が編成や陣形で迷っている時、が考えたよな。」




_えっと、敵は方陣なので横隊陣が良いと思います。



「その言葉通りにやれば驚くほどすんなりと物事は進んで、煌はその戦争に勝った。俺はあの時からお前に惹かれてたやも知れん。」

「紅炎様...。」



前の告白を、気にしていなかったわけではない。でもあの後紅炎様が普通に私に接するから、忘れていいものと思っていた。そう思っていたかった。だが、やはり彼はその話を口にしてしまうのか、


「紅炎様は私を賢いと言って下さった。ですが私はそうは思いませぬ。他にも聡明で美しい女性は沢山居られます。どうかそちらを選んでください。私なんかと一生一緒にいてもメリットなどございません。」



紅炎様、目を覚ましてください、そう気持ちを込めて伝えたが依然として紅炎様は諦めない様子だった。本当になんで私なんかを.....。と思案していれば紅炎様が私の首筋に顔を埋めた。...くすぐったい.....。




しばらくそうしていると紅炎様はパッと離れた。そして



「...............、茶請けを運ぶ仕事、ご苦労だった。もう行って良い...。」


と言って私を追い払った。そうだ、私なんか嫌いになった方が良い。紅炎様が私を好きというのは気の迷いだ。遠征や皇帝の死に対してストレスが溜まっているのであろう。


そう思いながら廊下を歩く。と、見慣れない人を見つけた。官吏か...。あんな子いたっけ?


「あぁ、殿、丁度良い所に...。」

「え、えぇ、どうも。」


そしてその見慣れぬ人と一緒にいたのはうちの官吏の中でも高い位に着いている人だ。名前は、子豪と言ったか...。


「どうしたんです?私に用でも?」

「いえ、最近新しい官吏が入ったのでご紹介を、と。」

「ああ、」


やはり新しい官吏か。見慣れないのはそのせいか。近づいて顔を見たら何処かで見た気がしたのも気のせいか。



「こんにちは、殿ですね?」

「ええ」

「私は宇航と言います。以後、お見知り置きを...。」

「航くんか、新しい後輩が増えて嬉しいよ。よろしく。」


そう言って握手を交わした。
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