第3章 本当のこと
いきなりの口吸いに頭がパンクする。どうして、紅炎様が私に口吸いを...!?
「んんっ.....ふぁっ」
「ん...」
慣れない口吸い__西ではキスと言ったかな__が長く続き、鼻からくぐもった声が漏れる。
「こっえん、さまっっ...やめっ...ぁっ!?」
やめてください、そう言おうと口を開けば入ってきた紅炎様の舌。
「んんっ...あっ...」
頭が、クラクラする...。歯列をなぞり、舌の裏側を擽り、逃げる私の舌を執拗に追いかけてくるキスに腰が抜ける。が、崩れそうな私を紅炎様が支える。.....20cm近く高い紅炎様からのキスは首がもう限界だった。離して欲しいという気持ちで紅炎様の引き締まって硬い胸板を押せば、やっと離れて下さった。
「ぷはっ...はぁ、はぁ」
酸欠で必死に酸素を取り込みながら紅炎様を見遣る。その目は、私の知らない目だった。
「どうして、こん、はぁ、ことを...ッ?」
「言っても分からないなら行動で教えてやろうと思ってな。」
こっちが息も耐えたえなのに対し、紅炎様は余裕の表情だった。
「分かりません、私には貴方様の事が分かりません...っ」
逃げるようにその場を去った。部屋に戻る途中、白瑛様と白龍様に会った。御二方はきょとんとしてこちらを見たが、もう気にしている余裕すらなかった。
部屋に戻って、バンと扉を乱暴に閉めて、ベッドに倒れ込む。
プロポーズされて、キスされて.....紅炎様は何をお考えでいらっしゃるの...?私なんかにそんな事するなんてお戯れが過ぎる.....。
さっきの紅炎様の行動を思い返して出てきた涙が、枕を濡らした。
「もう、何が何、や...ら...........」
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「キュウべぇ、なんか変な建物が出現したよ?」
「なんでそれを僕に言うんだい?」
「うーん、何でだろう?言う人がキュウべぇ位しかいないからかなぁ?」
これは...私が初めて.................