第1章 始まり
「失礼しました。その名前に少し驚いてしまいました。
よく考えれば、そう珍しい名前ではありませんでしたね。」
「あなたのご友人と同じ名前の者が、今、この国では有名人なもので...」
「有名人.....?」
(.....)
アラジンの質問に女性は続ける。
「今、「バルバッドのアリババ」といえば、指すのはただ1人.....
「怪傑アリババ」
この国一番の犯罪者でございます。」
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「ふぁ~~~
おはようモルさん、さん。」
「おはよう。」
「もう昼間ですね...」
「フフフ、昨晩ははしゃぎすぎちゃったね。」
昨日、あの後アラジンとモルジアナとウーゴ、という青い魔人と夜遅くまで遊んだ。
青い魔人...か。
「あの、そういえば昨日の話は...?」
「ああ...
「怪傑アリババ」のはなし?」
外を見ながら自分の友人は盗賊なんかじゃないと言うアラジン。
...凄い信頼してるんだな。
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「うわあああ!」
「バルバット名物エウメラ鯛のバター焼きだ!」
うわぁ...知ってたけどまさかこんな美味しそうなものだったとは...。
私はお皿に盛られた鯛をナイフとフォークで頂いた。
いや、頂こうとした。
ムシャリ
ムシャリムシャリモグモグ
(うわぁ、アラジン...めっちゃがっつくじゃん。)
隣が気になって食べにくい...。
「そういえば、部下の紹介がまだだな。
部下のジャーファルと、マスルールだ。」
マスルールさんはモルジアナと同じファナリスだそうだ。
いいねぇ、同じ種族がいて。
...私にはいない、から、なぁ.......。
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「オワーーー!?」
「アラジン...君 も 「マギ」なのか...!?」
シンは他に知っているマギの事を思い出して微妙そうな顔をした。
曰く「別に仲良しというワケではないがね...」だそうだ。
(そりゃそうだ。あんなバカ共とつるんでる小学2年生児のバカが他の国に仲良いやつを作れるはずがない。)
こんなにディスってるけど別に仲悪い訳じゃないし、嫌いでもない。