第2章 懐かしい香り
そういえば、心無しか紅玉ちゃんの顔が赤くなったように見えたのは気の所為?まさかシンドバッドさんにでも恋したの?嘘でしょ??
「国の大事な最中だろうが、失礼させて頂こう。来るのが遅かったか。いや、俺たちの助けなど最初から必要なかったか、アリババくん。」
「シンドバッド王...」
「...と、誰だ...!?」
シンドバッドさんの囲い、基お供は七海連合の内3カ国の外交長官だそう。へぇ、外交長官...。
「連合...!?」
「.....
「「七海連合」...」
「七海連合っ!!!シンドバッド王が作った、7か国同盟....!」
「どの国も、小国ながらそれぞれが強大な力を秘めている...」
ああ、そういえば紅炎様が手を焼いていたなぁ...。七海連合という同盟がある限り世界統一できないどうしよう的な。いやこんな軽くないけどさ、
「エリオハプト国、
アルテミュラ国、
イムチャック国、
そんな国々の外交長官たちが.....一体なぜここに一同に...!!?」
「アリババ・サルージャ王子を、バルバッド国王に推挙するために。」
「バルバッドを救うには...............君を王にするのがいいと思って、俺は彼らを呼んだんだ。しかし、君はまったく違う答えを出していたようだね。」
「.....」
氏、デジャヴな予感が過ぎる...!そしてそれと同時にシンドバッドさんと目が合った...!目と目が合う~瞬間~なんて笑ってられない。正直超気まずい。彼の顔は驚いてなかったが「どうしてここに...ああ、そういえば君は煌帝国の人間だったね」と書いてあった。
正直、気にしないで頂きたい!!!!という気持ちですっと目を逸らしておいた。
「シンドバッドさん...黙って勝手をしてすみません。「王になれ」とあなたに言われたことも、1度は考えました.......しかし、今、この国にとって、「王」はもはや、貧困と争いを生むことしかしないと判断しました。だから.......バルバッドが生まれ変わるには、王をなくすべきだ。これが俺の答えです!」
シンドバッドさんの顔は無表情だが、こけしこと紅炎様をずっと近くで見ていた私なら分かる。「つまらない」と。