第1章 始まり
「ガキ大将か!!!そうやって我儘言ってるから何時までも成長しないんでしょ!?皆ジュダルが「マギ」で「神官様」だからへこへこしてるけど!本当はただの20歳でワガママなガキにイラついてるんだからね!!」
「あーー!!もう怒った!!サルグ アルサーロス!!」
「ッチ いいよ、やったらぁ!ハルハール ミュール!」
なんて結局ジュダルに乗せられて魔法の特訓に付き合ったこともあったなぁ.....。
(って、思い出に浸ってる場合じゃない!)
我に返ると今の状況は、ジュダルの大量の氷がウーゴくんへ向かっているとこだった。
ウーゴくんはそれを無駄のない動きで避けると、そのままジュダルに突っ込み、その力をジャンプへと流し、思い切り殴った。
その様は西洋でやる球技、バレーボールのスパイクの様なものだった。
「うおおおおおお!!?」
ジュダルは防壁魔法を張って落ちた。この戦いはまだ続きそうだった。
「!!!」
「これが「マギ」同士の戦い...!なんてすさまじい...!」
「.....」
土埃から出てきたジュダルは依然として元気そうだった。
「ははっ!強えーじゃんそいつ...
でも、これで勝った気になんかなってねーよな!?
俺の氷はまだ残ってるんだぜ。」
そう言ってジュダルはアラジンへと氷を仕向けた。
それを守ろうとしたウーゴくんの背中に容赦なく氷が突き刺さる_!
「ウーゴくん!!!」
「!!!」
氷の刺さったウーゴくんの笛を更にアラジンが吹くと、氷が抜けた。
だが、
「駄目だ...」
「え?」
「魔力が.......」
その様をジュダルが言ってくれた。
「穴から魔力がもれてるぜ!」
ああ、どうしよう、加勢したいが、先程我を忘れてジュダルに立ち向かったせいで、魔力の消耗が激しかった。
まだあるとはいえ、ジュダルを止められるほど戦えるだろうか...。