第1章 始まり
くらい
くらい
暗い闇の中を
ひたすらに走っていた
「ハァ、ハァ」
息が苦しい。だけど止まってはいけないと、誰かが言った。
紅炎様...。
紅炎様。何故ですか?
どうして、
こんなメンヘラみたいなこと、言いたくないけど
でも、私、紅炎様の為に頑張って.....ッ
貴方を慕って
貴方の力になろうと頑張ったのに。
何故なんですか?
(美味しいお菓子を頂いたから紅炎様と一緒に食べよう)
コンコンと軽くノックをする。
_紅炎さ...
_?
_そうですよ。なんてどうでしょうか?
私の話...?
_か...。
あいつはダメだ。
_.....ッ!?
_そうですか?私はいいと思いますけど...
_俺はそれだけは認めん...。
幼少期に、旅をしていた時に、たまたま会ったジュダル。
ジュダルに迷宮に放り込まれて、途方に暮れている時に、私を助けてくださった紅炎様。
そんな貴方様への恩義を忠誠として返そうと、一生貴方に尽くすと決めたのに、
私じゃ、ダメなんですね...
煌帝国に一緒について行って、頑張った。紅炎様の側近になって彼の手足となる為に
下っ端、雑用から頑張って、色々こなして、やっと手に入れた地位。
それでも、貴方様のお眼鏡には叶わないのか...。
_...?今外で音がしなかったか?
_え、ええ。
_...?...!?
ハッと起きたらそこは煌帝国の医務室に当たる場所。
ああ、倒れたんだ。
誰もいないそこで、紅炎様の事を想って、私は______