第1章 始まり
「でも.....でも...しょうがねーだろ...!?
この国は今ヒデーんだよ!!誰かがやらなきゃダメなんだ!!
みんな苦しんでるのを放ってなんかおけねー!
だから国と戦う覚悟を決めたところだったのに...」
アリババは心底絶望した様な顔で続ける。
「こんな情けねー俺は.......
だから、今、アラジンお前に会いたくなかったのに.........
もう...もう出てってくれよ!!
この国から出てってくれよ!!」
そういう言うアリババの叫びはとても悲痛だった、のだが、
ゴツン!!
アラジンが杖でアリババを殴ったのである。
「.....落ち着いてくれよアリババくん。
確かにこの国の問題は僕らにはとても難しい.....
でも、大丈夫だよ。
僕も君と一緒に考えるから!」
「ウーゴくんもモルさんも、さんもいる。
皆で考えれば、今より良い答えが見つかるはずさ。」
アラジンは凄いな。人の欲しい言葉をくれる様な人だ。
そういう 天性の子 というか、そういう 星の下 で生まれたというか...。
「.............怒鳴って、ごめん...」
「うん。いいよ...」
2人が握手して仲直りしようとした瞬間、アリババの後ろにあった扉に衝撃を加えたような音がした。
「!?」
「助けに来たぜ、相棒!」
「カシム!!!」
壊された壁の向こうには 霧の団が!!!!
「この人がカシム...!」
彼は シンドバッドさんが 霧の団を捕まえる事を知って、やられる前にやりに来たのだと言う。
霧の団のメンバー達はホテルにいる者を襲っていく。
モルジアナが攻撃を仕掛けるも失敗...。
屋上に逃げた盗賊達を私達は追った。
上に着けば丁度いいタイミングでシンドバッドさん達も現れた。
そして霧の団をマスルールさんが一網打尽に。
それは1分とかからなかったと思う。
だが最後の抵抗と言うように昨日の黒い霧を出したカシム。
それはシンドバッドさんを狙っており、命中。
シンドバッドさんはその黒い霧に抑えられたにも関わらず飄々としていた。