第9章 きす。
「あ、ちょっと光太郎に直接文句を言いに……でももう言い終わったから戻るよ」
「おー、悪かった!」
「次から気をつけてくれれば良いよ」
「おう」
時間も時間な為、光太郎に用件だけ告げて部屋に戻った。
布団に入るとすぐに襲って来る眠気。
今日は動いたからな……。
「……ん」
起床時間に、スッキリ目が覚めた。
少し身体は痛いけど。
首を捻ると骨が鳴る。
「ナナちゃん、そろそろ起きないと」
「あとちょっとだけ……」
布団に潜りながら告げる。
「だーめ、時間ないよ?
朝食も作らないとだから」
布団を剥ぎ取れば、渋々目を開けた。
「ふぁ……おはようございます、センパイ」
「うん、おはよ」
あんまり疲れ取れてなさそうね。
「着替えて布団畳んだら食堂おいで」
「はぁい……」
やっぱり光太郎に注意しとくべき、かな。
「って寝ないの!」
目を離した隙に布団に戻っていたナナちゃん。
元々朝弱いのかな?疲れてるだけ?
無理矢理身体を起こさせ、目を覚まさせる。
「畳んでおくから先に食堂行ってら〜」
白福ちゃんがヒラヒラと手を振る。
「ごめんね、ありがとう!」
ナナちゃんを半ば強引に引きずる形で食堂へと連れて来た。
その後もナナちゃんは隙あらば寝ようとして、中々大変だった……。
ナナちゃんの目が覚めたのは、朝食が出来上がる頃。
「おはようございますぅ」
「おはよ、もう皆来る頃だから手伝ってね」
「はーい」