第9章 きす。
「今から楽しみだなぁ、どんなエロイ水着を着せてやろっか」
「着せるのは自由だけど、目を離しちゃダメよ?
ナンパされちゃうから」
「片時も離れねぇ!」
ニヤニヤしながら廊下を進んでいる光太郎。
「あ、そういえば光太郎、この前のテスト……」
「ナンダ??」
「あ、理解した、言わなくて良い」
「頼む!夏美!
またベンキョー教えてくれ!!」
「良いけ……」
「2人きりはダメです」
私の言葉を遮る赤葦。
「ナナも勉強やべぇって言うし!?
だからお願いします!
んで赤葦はナナに教えてやって!」
「なら、また今度4人で勉強会開きましょうか」
「おー!サンキュー!!助かる!」
部屋の前で2人と別れ、お風呂の準備をする。
「センパイ、お風呂行きましょ〜」
ニコニコと笑うナナちゃん。
「ナナちゃん」
「はい?」
「見えてる」
トントン、と首元を叩く。
「へ?わっ!?見ないでください〜」
首筋を押さえ、真っ赤になる。
可愛い。
「お風呂、遅れちゃうから行こ?」
「はいぃ……」
着替えを抱えて浴室へ向かう。
「わぁ、ナナちゃん胸おっきいね〜」
「ひゃっ!」
他校のマネさんが指先でつつく。
「でしょでしょ!これは男が喜ぶね〜」
それに便乗する白福ちゃん。
「ねね、木兎とどう?」
「や、優しいですよ?」
「可愛いわぁ〜。
あ、わたし達先に入るからゆっくりおいでね〜」
「はぁい」
脱衣に時間が掛かっている私とナナちゃんを置いて、浴室に入って行く。