第8章 俺、嫉妬深いって言いましたよね
隣に立つ赤葦が囁く。
「信用してますから。
すみません、さっき言ったことは本心じゃありませんから」
「赤葦……。
大丈夫、ちょっと悲しかったけど」
「すみません、殴られる覚悟は出来てます」
「殴らないよ!」
「今日、夜空けておいてください。
お詫びしますから」
耳元で低く囁く。
「お、お詫び?」
「そう、カラダで」
「い、良いよ!そんな!」
「ダメ、もう決めました。ね?」
ニッコリ微笑む赤葦に、顔が赤くなる。
「お前らだけイチャイチャしてんのズリー!
俺はイチャイチャ出来ねーのに!
不公平だぞ!」
「こ、光太郎!近い!」
「なー、夏美。今夜4Pしようぜ」
「!?無理!」
私にだけ聞こえるように言う。
「えー、良いだろー?
もっとエロイナナを見たい」
「えぇ……」
「俺は他の人に見せたくないんで、嫌です」
光太郎の近くに居た私を引き寄せる。
「えー、ケチケチすんなよ」
「ダメです」
「おーい、そろそろ自主練すっぞ」
黒尾くんが声を掛けるまで、2人は言い合いを続けていた。