第7章 ヘイヘイヘーイ
「あ、来ましたね、烏野」
「あのバス?」
「そうです」
「「「はざーす」」」
「おはよう。
皆もう揃ってるから、中入ってアップしてね」
「「「あっす」」」
走って体育館に入って行くのは2人。
「元気良いね」
その姿に、思わず笑ってしまった。
「そうですね、試合になったらまた別ですけどね」
「そうなの?ちょっと楽しみ」
「浮気はダメですからね」
「しないってば、もう!」
私あんまり信用されてないのかな?
赤葦のあとに続く足取りは重たい。
「どーした?暗い顔して」
「光太郎……!
なんでもないよ!あと暗い顔なんてしてないし!」
「夜、赤葦と二人きりの時間作ってやるから、たっぷりヤれよ」
と、耳打ち。
「光太郎!」
「俺もナナといっぱいヤるから」
「え、でもナナちゃん中々させてくれないって……」
確か赤葦が。
「え、そーなの!?さっき1発ヤったけど」
「まじ!?」
え?え?
どんな魔法?
どういうこと!?
「ちょっと強引なぐらいが丁度良いと思うぜー。
2回戦目は断られたけど」
「あ、そ、そう……」
赤葦が優し過ぎたってことよね……。
このことはしばらく黙っておこう。
傷つけちゃったら嫌だし。
「夏美さん、すみません、ちょっと確認したいことが……」
「赤葦今行くー」
赤葦に呼ばれ、光太郎と離れた。