第5章 Wデート大作戦
「まぁ、とりあえず中入ろっか。
ナナちゃんの水着選んであげるよ」
「ありがとうございます!」
「赤葦呼ばなくて良いのか?」
「大丈夫よ」
「そうか?分かった」
不安気に後ろを歩くナナちゃん。
「どういうのが良いとか希望ある?色とか形とか」
「エロイやつ!」
「はいはい、光太郎の意見は良いから。どう?」
「露出が少ないもので、色は淡ければ……」
「OK、サイズはMで良いかな?」
「大丈夫だと思います」
ナナちゃんと一緒に、護衛の為に光太郎をお店の入口で待たせておく。
何着か候補を選び、2人を呼んだ。
「どれが良い?」
淡いピンクのフリルのついたビキニ。
同じタイプの黄色と水色の3つを見せた。
「ビキニ……!」
「うん、こっちの方が着替えとか色々楽だと思って」
「あ、確かに。でもどの色にしようかな……」
「黒!」
「光太郎?黒は選択肢にないわよ」
「えー、良いじゃん、黒。俺黒好き」
「はいはい。どうする?ナナちゃん。
私も自分の水着見てるから、ゆっくり決めて良いよ」
水着を見ながら歩く後ろを、光太郎が着いてくる。
「ナナちゃん1人にしたらナンパとか危ないでしょ?」
「俺は夏美の彼氏だ。
夏美をナンパから守るのが俺の役目!
あと水着選び」
「そっちが主でしょ」
「おう!」
結局私は、光太郎にゴリ押しされた水着を買ってしまった。
色とか形とか、私にはまだ早いような……。