第5章 Wデート大作戦
「ん?ごめんって何が?赤葦に抱かれたこと?
それともまだ他に隠し事?」
「赤葦と、シたこと……」
「なら、もう謝んな!
元々赤葦を惚れさせる為の嘘の関係なんだし!
だから夏美の好きにしろよ」
「……ありがとう」
光太郎の言葉が心を浮上させる。
部活や勉強を頑張っている内に、あっという間にプール前日。
「センパイ助けてくださいぃ」
光太郎と過ごしている時に、ナナちゃんから掛かって来た1本の電話。
「なに、どうしたの?今どこ?」
「学校近くのショッピングモールですぅ……」
「1人?赤葦は?」
「1人で来ました……センパイ、早く……」
「分かった、今から行くからちょっとだけ待っててね」
何かあった時の為に光太郎を連れ、ショッピングモールに急いだ。
目的のナナちゃんはすぐに見つかった。
入口のところにバッグを抱えて立っている。
「ナナちゃん!大丈夫?どうしたの?」
涙目になっているナナちゃんを慰めながら、話を聞く。
とりあえず周りに変な人は居ない。
「み……」
「み?」
「水着が選べません……」
「「は?」」
「わ、わたし、水着持ってなくて、買いに来たんですけど……。
中々入っていけなくて……」
「そんなの赤葦に来て貰えば良いだろ。
そんで赤葦好みのドエロい水着を着ろよ」
「え、えろ!?」
「はいはい、光太郎はともかく。
赤葦に相談しないの?」
「だ、だって、恥ずかしいです……」
光太郎の発言で赤くなった顔が、更に赤くなる。