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【ハイキュー!!】甘い悪魔に唆された

第1章 カワイイ彼女


頭が落ち着いた頃、目を冷やしてから体育館に向かった。
頭はなんとか落ち着いても、心の中は大荒れだ。


「夏美ー!おそーい!」
「ゴメン!木兎!」


皆に遅れたことを詫び、練習に加わった。
練習中も、赤葦とは全く話さない。
ドリンクを渡そうとしても、他のマネージャーの元へ取りに行く。
私の方が近くに居たのに……。
目すらも全く合わない。


「はぁ……」


やっぱり避けられてるよね。
鬱々した気分になりながら、練習中の皆の動きを見る。
今日の部活はいつも以上にハードなようで、皆疲れた顔をしている。


「瀬名すまんが、これ持って来てくれるか?」
「分かりました!」


監督から渡された1枚のメモには、ぎっしりと文字が詰まっていた。
全て休憩明けの練習で使う物らしい。
メモを片手に外にある体育倉庫を目指す。


「ッだよ……!」
「え、何……?」


体育倉庫に向かうに連れて大きくなる女の子の怒鳴り声。
ウザイとか釣り合ってないとか別れろとか、聞くに耐えない罵声。
コトはちょうど体育倉庫の前で起こってるみたいで無視出来ない。
あと何より、イジメとか嫌い。


「ねぇ、あなた達何やってるの」


しゃがみ込んでいる女の子を囲うようにして立っている女の子3人。
声を掛けると、肩を震わせた。


「うわ、瀬名センパイ!?
ちょっと、やばいって!」
「なーにビビっちゃってんの。
ねー、センパイ。
センパイもウザイと思いますよねー?」


ガンッと座り込む女の子を蹴る。


「別に、正直どうでも良い。
でもこんなとこでイジメられても迷惑。
この子が何したか知らないけど、これ以上手をあげるなら私にも考えがあるよ」
「ねぇ、やばいって!
行こうよ!」


女の子達が走り去って行った。
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