第12章 ゲーム
「じゃあ次は1周回って俺だな!
どれどれー……」
カップルゲームは思いの外盛り上がり、最後は京治が強制的に終了させていた。
内容がどんどん過激になっていったから。
舌を絡めてキスとか凄く恥ずかしかった……京治とだからまだ良かったけど。
「夏美さん?もう俺以外とああいうゲームやっちゃダメですよ」
「やらないよ!もちろん」
「あなたのその顔も声も、誰にも見せたくないんで。
俺だけのものですよ」
解散したあと、そのまま京治の部屋に寄った。
そういえばさっきのキスの時も私の顔を隠してくれてたっけ。
光太郎達からはブーイングだったけど。
「さっきの夏美さん、凄いエロい顔してましたよ」
「してないよ!そんな顔なんて」
「黒尾さんや孤爪も見てました」
「だからしてないってば」
「ゲームでも、夏美さんの可愛い顔見られるの嫌です。妬きます」
正面から抱きしめられ、肩口に顔を埋められる。
時折匂いを嗅ぐのかスンと鼻を鳴らし、顔をグリグリ擦る。
なんか可愛い。
「そういう京治だってキスマーク付けられてたじゃない、妬く」
「男からですよ、しかも黒尾さん。
あの人絶対面白がって大きく付けたし」
「京治は私のだもん……例え男相手でも妬く……デス」
「素直でよろしい。
じゃあ夏美さんが上書きして?
黒尾さんに付けられたキスマークも、その他のことも。全部」
「っ、うん」
京治の服を脱がし、首筋にくっきりと付いたキスマークに吸い付く。
キツく吸って上書きすると、色が凄く濃くなってしまった。
これは暫く消えなさそ、と京治が笑う。
「消えないよ。
薄くなって来たらまた付けるもん。ずっと消えない」
「……だから、そういうの反則ですってば」