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【文スト】ボタンを押したら飛んじゃった【wrwrd】

第6章 1.05 対面



ゆかりは徐に狭間に手を差し込むと、そこからエーミールの煙管を取り出し、エーミールへと手渡した。
それをおずおずとエーミールは受け取る。

「はぁ〜。グルッペンの異能力とエミさんの異能力の存在が確定したんわ認めるわ。…んで、エミさんが4人目ってことは、2、3人目は誰や?」

コネシマは少し悔しそうに言うと、グルッペンに尋ねた。
グルッペンは“ん”と言ってシャオロンを指差した。
それにシャオロンは驚く。

「え!?俺!?」

グルッペンは少しだけ呆れた様に言葉を放つ。

「オマエ、エミさん庇うためにシャベルで相手の異能力の軌道ズラしたやろ。いくらオマエのシャベルが戦闘用に丈夫に作られてるとはいえ、あの異能力を受けるのは普通は不可能やで。」

その言葉に太宰が続ける。

「芥川君の異能力“羅生門”は、黒外套を獣へと変化させて攻撃する。彼によると悪食で空間さえも食べることがあるらしいから、普通のシャベルじゃ弾くのは難しいでしょうね。」

それをきいてシャオロンは首を傾げる。

「…つまりどう言う事や?」

その様子にグルッペンはため息をついてさらに説明した。

「オマエの異能力は、“シャベルを使用時、そのシャベルはどんな異能力で攻撃されようと破壊されない”という強化能力だ。だから、その羅生門とか言う強力な異能の攻撃も軌道をズラす事が出来た。そう言う事だ。」

その言葉にシャオロンは自分の手を見た。

「…全然気付かへんかった…。とにかくエミさん守らなって必死やったし。」

シャオロンのその言葉に何名かはニヤニヤした。
それにシャオロンは“な、なんやっ…!!”と顔を赤くした。

「ここの人達はとても戦い慣れているんですね。先程のも、咄嗟だった為軌道をズラすだけになった様にも見えますが、正面から受け止めると戦闘要員である彼が吹き飛ばされてしまう。だから、少し当てて軌道をズラした。咄嗟な事にここまで思考を巡らせて対応するには、かなりの場数が必要だと思うのですが。」

太宰はそう言うとスッと目を細めた。

「それなりには。」

それにグルッペンもニヤリと笑って答える。

「ほんで?3人目は?」

コネシマが尋ねる。

「3人目はひとらんやで。オマエの投げたナイフ叩き落としたやろ。アレが異能力や。怒りが頂点に達するとなんか戦闘力がグーンと上がる。」

それにひとらんらんは納得した。
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