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第6章 1.05 対面
「は?それほんまなんグルッペン。なになに、なんの異能なん??w」
オスマンは少し揶揄う様に尋ねた。
「ふーん!どうやら俺の異能は、仲間のお前らの状態や位置、情報を把握することみたいだゾ!まだ分からん部分も多いが、思考については条件外らしい。」
グルッペンがそう言うと、他の面々が嫌そうな顔をした。
「え、何それ。ストーカーやん。ほんまやめてキモイわ。」
トントンは本気で嫌そうな顔をして言う。
「おい、流石に傷付くゾ。…現に、お前らの異能についても情報が分かった。お前らに合い過ぎてて笑えてくるぞ。」
そう言うと、グルッペンは楽しそうに笑う。
「えーー!俺のは!?俺の異能力何なん!!」
ゾムは目をキラキラさせてグルッペンに尋ねた。
「ふむ。ゾムの異能は…。おっと。コネシマ達が帰ってきたぞ。…トントン、コネシマとシャオロンがまた内ゲバして、怪我人のエミさんに被害が行きそうだ。スマンが止めてきてくれ。」
ゾムの質問に答えようとした瞬間、グルッペンの瞳が紅く光った。
「…今のが異能力の発動か。こんな異能力、グルッペンにしか無理やな…。ほな、ワイはコネシマ達を粛清…迎えに行ってくるわ。」
トントンはそう言うと、総統室を出ていった。
「お前達の異能力は、その時になれば分かるだろう。」
グルッペンはそう言うと楽しそうに笑った。
その言葉にオスマンは“狡いめう〜”と言うと、グルッペンに客人の人数を聞き、会議室へとお茶の用意をしに行った。
「ふむ。それでは我々も場所を変えようか。ーーー全員に告ぐ。これより戦略会議を行う為、全員会議室へと来るように。ペ神はエミさんの処置が終わり次第二人で会議室に来てくれ。以上。」
グルッペンは耳元のインカムを操作すると、全体へ向けて声を掛けた。
それに対してそれぞれ“了解”と返事を返す。
それを聞くと、グルッペンは椅子から立ち上がり外套を羽織った。
そのまま総統室から出ていく後ろを、杏はゾムと共に続く。
(私まで着いて行ってしまっていいのだろうか…。)
そう考えながら、杏は隣を着いて来るルキの頭を撫でた。