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第5章 1.04 武装探偵社
「フゥーー…、虎になる異能力と、異能力を無効化する異能力か。…なんかアレやな、言われてもパッとせえへんな。」
コネシマは煙草を吸いながら、太宰から聞いた2人の異能力について反復した。
その様子を、ショッピは“お前だけ吸いやがって”とも言いたげな顔で見る。
「僕も最初はそんな感じでしたよ。」
と、敦は苦笑しながら答えた。
「でも、異能力が実在するならエミさん達が心配ッスね。シャオさんが居るとはいえ、異能力使われたら流石に勝ち目ないでしょ。」
ショッピも我慢の限界が来たのだろう。胸ポケットから煙草を取り出しながらふと思ったように話した。
「君達が既にポートマフィアに襲われてるって事は、目は付けられてるだろうね。直ぐにその仲間にも連絡して合流した方がいいかも知れない。」
太宰の言葉に、コネシマは連絡を取ろうと耳元のインカムを操作しようとした。
其れとほぼ同時にインカムに通信が入る。
«ーーーーHQ!HQ!!襲撃や!エミさんが負傷してもーた!!»
その通信にショッピとコネシマはバッと顔を見合わせる。
ただならぬ雰囲気を感じた敦は“どうしたんですか!?”と尋ねた。
「今話してた2人が襲撃に合ったようです。1人負傷しました。」
ショッピが少し焦ったように答える。
その間に、コネシマは別の人物へと通信を送り発信機から2人の場所が分からないかを聞いていた。
「ロボロが位置を割り出してナビゲートしてくれるで。」
コネシマのその言葉に、ショッピは瞳に焦りの色を浮かべて太宰を見た。
太宰はそれを確りと受け止めると、頷く。
「助けに行った方がいいかもね。敦くん、行くよ。」
その言葉に敦も頷き、コネシマの“こっちや!”という声を合図に4人は走り出した。
走りながらショッピは“シャオさん!”と通信を続ける。
「…っ、相手は、何人っすかっ…?」
その間もコネシマは冷静に位置を聞き出し、太宰達を案内する。
«1人や!なんかよう分からん黒いモヤみたいなもんで襲われた…!今はエミさん抱えて逃げて身を隠しとる!»
それを聞いてショッピは怪訝な顔をする。
「…っ、黒い、モヤ…?」
この言葉で、次は太宰と敦が顔を見合わせる。
「太宰さんっ…!若しかして…!」
敦の問いかけに太宰は頷く。
「ポートマフィアだね。…しかも又厄介なのを寄越したようだ。」