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第5章 1.04 武装探偵社
「…俺も信じれないっスけど、シャオさんの考えが当たってると思った方がいいかもですね。」
ショッピのその言葉に、全員が視線を向ける。
「そもそも、俺らのいた所に異能力なんてもんは存在せえへん。…そして、ここでは異能力については普通の反応…。つまりは、ここは異世界ッスよ、クソ先輩。」
それに対してコネシマは別の意見を述べる。
「例えば、他国が俺らを拉致して、大規模な洗脳をしている…とかは無いんか?」
それにショッピは首を振る。
「その方がリアリティが無いっすよ。そもそも、俺らはともかくあの人には有り得んでしょ、それ。」
それを聞いてコネシマは納得し、“う゛ぅ゛ん゛…”と唸る。
「あかん…頭おかしなってきた…。煙草吸いたい…。」
コネシマは唸りながらボヤく。
「探偵であるここの方達が“我々国なんてもんは無い”って言ってるんで、それは確かでしょうね。とにかく、異世界であろう事と、異能力の実在は確定したので、この事だけでも報告しましょう。」
ショッピは冷静に状況を把握し整理する。
この子結構賢いのでは?と太宰が考えていると、2人はソファから立ち上がった。
それを見て、太宰が声をかける。
「君達が横浜に攻撃する為に来たのではないって事は分かったよ。それを踏まえて、君達が元の場所に戻れるように協力させて貰いたい。だから、会わせて貰えないかな?君達の総統閣下に。」
それを聞いて、ショッピくんは怪訝な顔をする。
「俺達に危害を加えない、という保証は?」
ショッピの警戒に対して太宰は微笑みながら答える。
「確かに此処の名前は物騒だけど、人助けが専門だよ。それに、君達は異能力への対応が難しいだろう?ボディーガード、と言うと語弊はあるが、力にはなれると思うよ。」
太宰の言葉に、敦も頷いた。
「…確かに、またポートマフィアにでも絡まれたら少し厄介です。…分かりました。ただし、お願いがあります。流石に、なんの異能力を持っているのか分からない人に迂闊に背中は向けられません。異能力の情報を教えていただきたいです。」
ショッピは少し考えて答えた。
「あぁ、勿論いいよ。それじゃ、話しながら君達の要塞へ向かおう。…乱歩さん、私と敦くんで行って来ますね。」
太宰が言うと“行ってらっしゃーい”と、興味の無さそうに乱歩は返事をする。
そして、4人は要塞へ向かった。