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第5章 1.04 武装探偵社
「私だって中也になんて会いたくないよ。べぇ。」
太宰は中也の去っていった方に舌を出すと、先程の2人に向き合った。
「あの、ありがとうございます…。」
紫色に白のラインが入ったヘルメットを被る青年がお礼を述べると、赤と黒のストライプに包まれた青年も頭を下げた。
「いえいえ。…でも、どうしてポートマフィアなんかに襲われてたんですか…?」
敦は疑問を口にした。
すると、赤と黒のストライプが答える。
「いやなぁ!このショッピ君が妙な気配がするとか言ってここに入ってな!そしたらさっきの奴に絡まれてん!」
聞き慣れない訛りに敦は驚いた。
それに続いてショッピと呼ばれた青年は反論する。
「なんやチビ、とか言って煽ったのはコネシマ先輩ッスよ。ほんでアッサリ吹き飛ばされたんッスよねwwww雑魚乙wwwww」
それに対してコネシマと呼ばれた青年も続ける。
「アァん!?気ぃ抜いててん!それ言うたらショッピ!お前も銃効かんくて焦っとったやろ!!!!」
ショッピが反論しようとしたのを見て、太宰が止めに入る。
「その辺にしてくれ給え。私は2人に聞きたいことがあるんだ。」
それを聞いて2人は太宰に目を向ける。
「君達、あの要塞の住人だろう?一寸話をしたいんだけど。」
その一言でコネシマとショッピは戦闘態勢に入り距離を置く。
「何してんすかクソ先輩。あんた今丸腰なんだから下がってろ下さい。」
「アァん!?手前!近接苦手だろうが!!」
言い合いをしながらも2人は警戒を解かない。
仲は頗る悪い様だが、コンビネーションは良いのだろう。
太宰は冷静に観察する。
「あ、あのっ…!戦おうとかは無いので…!お話をさせて貰えませんか…?」
敦が宥めるように言うと、警戒は解かないものの答える。
「俺達も出来れば戦いたくないです。手荒な事はしない、と約束してくれるなら、此方も聞きたいことがあります。」
ショッピがそう言うと、コネシマは戦闘態勢を解く。
「ありがとうございます…!僕は中島敦って言います!此方は太宰治さん。…お手数ですが、僕達の事務所へ、来て頂けますか?」
敦は丁寧に太宰まで紹介する。
「おお!ええで!俺はコネシマで、こっちは後輩のショッピや!よろしくな!」
コネシマは屈託のない笑顔で答えるとショッピを連れて敦と太宰の後に続いた。