第2章 働かざるもの食うべからず
右手がほのかにあったかくなって
ふっと意識が現実に戻った。
ベットの右側を見るとイソップさんが手を握ってくれていた。
左側ではイライさんがゆっくりと背中を撫でてくれていた。
ほかの皆さんも心配そうな面持ちでこちらを見ている
「私決めたの!」
エマさんが手をたたきながら声を上げた
「私名前が脱出できるように協力するの!」
「同意見、強引すぎてが名前可哀想だわ」
エマさんの提案にマーサさんが乗ってくれた。
ほかの方々も賛成してくれた。
「皆さんありがとうございます!
ただお世話になっているばかりだと申し訳ないので
給仕役はやらせてください
料理とかは得意なので任せてください!」
「「「「それは本当か(なの)(ですか)!?」」」
主に男性陣に喜ばれたみたい
なにかあったのかな
ウィリアムさんとナワーブさんは肩を組んでよかったともらしてるし
両隣にいるイソップさんやイライさんも心なしか嬉しそうだ
「あの、料理でなにか?」
「名前さん知らなくていいこともあるんです」
イソップさんに念押しされてしまった。
「あら貴方達、私とフィオナが作るものに不満があったのかしら?」
マーサさんが少し目くじらを立てながら言うと
皆が顔を青くしながら必死で首を横に振っていて
なんとなくこの話題は触れてはいけないんだと察した。
「さて!とりあえず今後の行動も決まったし
いつまでも病室にいても迷惑だから皆今日は休みましょう」
エミリーさんがそういうとわらわらと解散し始めた。
でも部屋を出ていくときには口々に
「おやすみ、また明日」と言ってくれるから胸がほっこりした。