第4章 初仕事
部屋の中はさっきと同じで真っ暗だ
さっきよりも不安になり、お兄さんの洋服をさらに強くつかんでしまった。
そんな私の様子を悟ってお兄さんはやれやれといった雰囲気でため息をついた
「ちょっと、ハスター?
この子が怯えてしまっているだろう
いたずらは程々にしてくれないか」
お兄さんがそういうとパッと照明がついた
部屋の真ん中には大きなソファが何脚かあり、
そのうちの一つに先ほどの複数の目がある男の人が座っていた
「すまぬ、旨い料理の礼をしようと」
「あのねぇ、怯えさせたら礼も何もないでしょ」
「あの、私はもう大丈夫です!だからその、ありがとうございます!」
このままだと喧嘩になると思い
慌てて間に入ると
ハスター?さんは大きな声で笑い出し
立ち上がって私の前まで来ると
「すまぬなぁ、娘よ
そのように慌てなくても我は喧嘩などせぬよ
優しい子なのだな」
そういいながら大きな手で私の頭をポンポンと撫でた
悪い人ではないみたいだ
強くつかんでしまった服を離し
改めて二人に挨拶をした
「あの、先ほどは驚いてすみません
これからお世話になります名前と申します
よろしくお願いします」
お辞儀をするとまた頭をポンポンと撫でられた
今度はお兄さんに撫でられたみたい
「挨拶がちゃんとできる子は好きだよ
改めて私はジョゼフ、こっちはさっき聞いたかもしれないけどハスターだ、改めてよろしく可愛い名前」
「おねがい、します」
お兄さん、ジョゼフさんは褒め上手だ
こんなに美形な方だとモテるんだろうなぁと思いながらも恥ずかしくてジョゼフさんをまともに見れない
「本当にかわいいね、ねぇこのまま」
ジョゼフさんが言いかけた時
リビングの扉が開き、ぞろぞろと人が入ってきた
どうやらハンターの方々が集まってきたようだった
「あら、あん時のお嬢ちゃんやないの」
最初に私を見つけてくれたお姉さんがいた
「あ!あの時のお姉さん!
その節ではお世話になりました!」
「気にしなくてもええのに、律儀な子やねぇ
ジョゼフはんとハスターはんとは挨拶が済んだようやし
うちらも座りながらおしゃべりしようか」
そのまま皆でソファに腰かけ
自己紹介や今日の朝食のお礼を言われ、その他にはゲームの愚痴など色々聞いた
そして楽しい時間は過ぎていった