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夢の続き【アイナナ】

第4章 四葉環夢(クラスメイト)2


#1
今日の日直は、和泉くんとだった。

和泉くんは、私の彼氏でクラスメイトの環くんと同じグループメンバー。
環くんと付き合ってることは、メンバーに、秘密。

和泉くんは、学校でいつも一人。
勉強もできて、見た目もイケメンで、アイドルで、たまに女子に告白されてる。

「今日の日直~、放課後プリント整理たのんだぞ」
先生にそう言われ、無口な和泉くんと一緒にプリント整理することに、なってしまった。

「和泉くん、放課後、仕事あれば私が一人でやるから大丈夫だよ…?」
「いえ、大丈夫です。自分のタスクは自分で消化しないと、気がすまないので、さあ、始めましょう」
「う、うん…」
「いおりーん、夢ー、俺仕事あっから、また明日なー」
「うん、環くん、また明日~」
「四葉さん、急がないと遅刻しますよ」
「おー、じゃあな」
笑顔で、環くんを見送る。

パラパラ、プリントをめくる音だけが、教室に響く。
(和泉くんって、ほんと、俺に話しかけんな、オーラすごいな…)
そう思っていると、意外にも急に話かけられた。

「こないだ、見かけましたよ、あなた達」
「え…?あなた達って?」
一瞬、ギクッとしたけど、とぼけてみた。
和泉くんは、はあ、とわざとらしくため息をつく。
「たまに来てますよね?寮に。分からないとでも思ってましたか?」
「……う…見なかったことにしてくれない?」
「付き合ってるんですか。四葉さんと。」
鋭い視線を向けられる。
「……うん」
はあ、やれやれとまた、ため息をつく。
「えーと、一応、気をつけてるよ?バレないように」
「バレバレですよ」
「ご、ごめん」
「まあ、プライベートのことに、私がとやかく言う筋合いはないですけど」
「そう言う、和泉くんも、女子に告白されたりしてるよね?」
「な…っ私の事はいいんですよ、ちゃんと断ってますし!」
急に真っ赤になって、狼狽える。
「そうなんだ、もったいないね」
「はあ、まあくれぐれも、不純異性交遊だけは、止めて下さいね」

トン!と整理し終わったプリントを束ね、立ち上がりながら、そう言った。
「………ふ、不純異性交遊って…ふふ」
「笑わないで下さい」
「はいはい」
「あなた、わかってます?」
「はいっ!」
(まさか、不純異性交遊…してる、とは言えないけどね)

これがきっかけで、和泉くんと少し親しくなったのだった。
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