第6章 俺様暴君にご用心!?
駄目。
傷、広がっちゃう。
こんなに激しく動いたら体力だって。
「あたし、あたしが動く、からぁ……っ」
「ごめん無理……っ」
「や、やぁぁ、ッッぁぁあああっ」
腰を持たれて勢いが増した瞬間。
いつもよりも深くて。
気持ち良くて。
だけど不安定な体勢に無意識に首へとしがみついた、その瞬間に。
「………ッッっ」
ピタリと、止まった動きと斗真の歪んだ表情。
「斗真……っ」
「っじょぶだっ、て、いったろ?」
「でも……」
「るせ、今さらやめらんねぇよ。お前はこのままやめていいわけ?」
良くない。
お腹の奥はすでにぐずぐずに蕩けて、思い切り突き上げられるその瞬間を待ち望んでる。
だけど。
だけど。
今はまだ。
理性、ちゃんと残ってる。
「あ?來?」
「あたしが、やる」
斗真の上からその身を退かし、足元へと、移動する。
今度は躊躇なく。
今まであたしの中へと埋め込まれていたその塊へと、舌を伸ばした。
ぬるぬると自分の愛液で濡れたそれは、少し苦酸っぱい味で。決して口にしたくない味ではあるけど。
この際そんなこと考えない。
「來……っ」
教えられた通りに、裏側の筋を下から舐めあげて。
先端を、指先でグリグリと刺激する。
唾液をたくさん纏わせて、何度も何度も往復したあと、それを口の中へと、パクリと咥えた。
「……っ」
時々聞こえる斗真の荒い息遣い。
短い、吐息。
そのひとつひとつが、今あたしをさらに欲情させるんだ。
もっともっと。
気持ちよくなって欲しくて。
あたしで、感じて欲しくて。
夢中で口も舌も、動かした。
「來、も、いいから……っ」
嫌。
まだ。
まだこのまま。
お願い。
出して、このまま。
「……っく、ぁ……っ」
苦しそうに呻いたその瞬間。
思い切りそれに吸い付けば。
後ろ髪ごと思い切り引っ張られ、痛みで思わず口を離した。