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愛玩彼女

第1章 契約成立!?


10万。
一晩このふたりの相手すれば、10万も貰えるの?


「どーする?」


「……………」



背に腹は、変えられない。



ごめん、お母さん。
來は、今日約束を破ります。



「される。お持ち帰り、される。」









大丈夫。
怖くない。
みんなのためならあたし、全然平気だよ。
10万あれば焼き肉だって行ける。
ああそうだ、弟に新しい上履きだって買ってあげられるじゃない。
お母さんの、入院費用にだって。
大丈夫。
頼まれればなんだってやる。
お金さえもらえるなら、なんだってやるよ。
まだ小さな弟や妹たちに美味しいご飯を食べさせるためなら。

















「…………あなたたち、社長さんとか?」
「ん?普通の大学生」
「が、こんな高級マンション住んじゃうの?」


ホテルみたいだよ?
ドラマとかでよくみるコンシェルジュ、とかゆーのいるよ?


「ああ、愛人さんの息子」

は?

「どっかの金持ちが、余所で作った子供厄介払いに金と権力で解決した、とかゆーどこにでもある話よ」

どこにでもあんの?
それ。
わかんない。
あたしには到底理解出来ない世界だわ。

「よーするに全部親の金だ」

なんて簡潔明瞭に纏めてくれたのはいんだけど。


通された部屋はまるでホテルのような一室だし。
リビングの窓、でっかいし。
絶景、てやつ。
高層マンションて、ほんとにカーテンしないんだ。



「………んっ?」


リビングのやたらでっかい窓に張り付いていたあたしの背後から、首の後ろに触れたのは生暖かい何か。

「待って、シャワー浴びてない」
「必要ねぇ」
「やだ、あたしには必要っ」
「お前の希望は聞いてねぇよ」
「………っ」


ついでに。
ワンピースのボタンが外されていくのが視界にうつれば。


「……………ふ、ぅん……っ」


当たり前のように侵入してくる掌。
彼の大きなそれは、我が物顔であたしの肌を撫でまわすのだ。


「斗真。何、そんなに気に入ったの?部屋入って1分立ってないよ?」
「るせぇ」
「ねぇ、名前」

「………っ、ぇ」

「名前、教えて?」


「………來」




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