第3章 体の異変
「ん……っ、ぁ、も、やだぁ、なんで」
「そんな格好してるお前が悪い」
「だってこれ、着ろって……っ、ん……っ」
さすが人気店だけあって、料理はめちゃめちゃ美味しいし。
雰囲気なんてやっぱり上品だし。
室温なんてちょうど良く設定だってされてる。
何気にたったお手洗いなんて、どこもかしこもピカピカでいい匂いするし、中央にはでっかい胡蝶蘭なんかある。
庶民派なあたしには全てが異世界で。
ため息するのさえはばかられちゃうよ。
なんてため息付きながらドアへと手をかけたと同時に。
誰もいないはずのドアが向こう側から開いた。
「え?」
びっくりするより先に。
そのまま個室へと連れ込まれて。
今に至る。
「ちょっとまっ………っ!?」
「拒否権あったっけ?」
「………ふ、んんぅ――――――っ」
指っ。
指、こんなことでなんでっ??
「誰もいないってば。唇そんなに噛んだら血出ちゃうよ?」
じゃぁ片割れ止めてよっ!!
さっきから、双子の片割れは後ろからあたしを弄び続けている。
服の上から胸を散々弄り倒したかと思えば、片手はさらに下へと移動し、簡単にスリットから下着の中へと侵入したのだ。
「触ってもないのに簡単に入ったけど」
抜き差しする卑猥な音が鼓膜まで響き、一気に全身の血液は顔へと集中する。
「ずいぶんいい体になったんじゃねぇ?」
「………あぁ………っ、や、……め」
「止めて欲しい?」
目の前の、同じ顔した悪魔に必死ですがり付き、何度も頷いた。
「斗真、いいもの持って来たんだ。さすがに戻らないとバレちゃうよ」
「お前またそれ、嫌われるぜ?」
「………っは、ああ……っ」
ずるりと引き抜かれた指に、そのまま座り込みそうになったところで。
目の前の透が両脇を持って、支えてくれた。
「まだまだ、これからだよ?」