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愛玩彼女

第2章 新生活、開始!







「……………った」



あれ。
ここ、どこだっけ。
いつもと違う天井。
いつもよりもふかふかしてる。


ぼー、っと、する。


痛い。
右手、動かない。




なんで、だっけ。



「來」

「………」

誰。


「まだ鎮静剤聞いてるな」


聞いたことある、声。
でも駄目。
モヤかかってて、見えない。


「………だれ?」
「まだ痛むか?熱いな、お前。熱ある?」
「ねつ………」
「悪かったな」



ああ、そうだ。
あたし。


「………とー、ま?」
「ん?」
「ここ、どこ」
「寝室」
「なんで………」



だんだんとクリアになってく頭で回りを見渡そうとしても。
なぜだか体が動かない。



「いーよお前、頭クリアになれば地獄だぜ?そのまま半分夢ん中いろよ」
「夢………」


あー、そうか。
夢。
あたし、今夢の中なんだ。

「薬飲んで、來」
「ん………」

口の中へと何かが押し込まれたそのあと、柔らかい何かが唇を強引に開かせて、そこから冷たい水があたしの口の中へと流れ込んできた。
コクン、て。
喉を鳴らせば。
頭を撫でるおっきくてあったかい掌が心地よくて。
あたしはまた、夢の中へと落ちていった。
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