第19章 番外編 映画鑑賞はお静かに
「━━━━━━ッッ!」
途端に、ビクン、て。
腰が跳ねる。
だって。
舌。
舌。
なか、挿入……って……っ
嘘、でしょ。
これ。
舌、が、生き物みたいに動き回る。
「……ふ、……ぅ、んん」
「ごめんライちゃん、手、こっちね」
指の甲を噛んでなんとか押し殺せた声。
なのに。
両手とも体の後ろで透の腕に捕まった。
「なん……っ」
無理……っ、口、開けば声出ちゃうっ。
「だってライちゃん、指噛むんだもん」
ちゅ、て。
首筋にピリッとした痛み。
ついでに。
お腹から侵入してきた掌が、直接胸へと、伸びた。
「━━━━━━ッッぅぅ、」
「我慢してるライちゃん、かわいいね」
カプ、って。
耳たぶが甘噛み、されて。
ついで透の舌が耳の中へと侵入する。
「ライちゃん、耳弱いよね。ねぇ、気持ちいい?」
「バーカ、こっちのがいいに決まってんじゃん」
「━━━━!!」
そこ、で。
しゃべんな、バカ斗真っっ
「指、2本奥まで入るし」
指………っ
舌!!
━━━━━音!!
気付かれちゃう。
バレちゃう、こんなの。
無理………ッッ
「げ……、來?」
「ライちゃん?」
「〰️〰️〰️〰️っぅぅ、も、や、だぁ……っ」
映画、楽しみにしてたのに。
せっかく、デートだ、って。
楽しみにしてたのに。
結局。
結局ふたりにとってはこれが目的だったんだ。
エッチなことして。
あたしを苛めて。
公共の場であたしが恥ずかしがるの、見たいだけなんだ。
「も、帰る〰️〰️っ」