第17章 エンディングのその後は
おかしいな。
あたしこんなだったっけ。
こんなに気持ちいいことばっか、考えちゃうような。
そんな子だったっけ。
「來」
「ライちゃん、大丈夫?」
「……きも、ち」
「?」
「ねが……、もっと。もっと、してぇ………?」
「……っ」
気持ちいい。
気持ちいい。
すごく気持ちいい。
だから。
もっともっと、気持ち良くして。
もっともっと。
幸せなこの気持ち、味わってたい。
「透」
「何?」
「……すき」
「俺が?体が?」
くすりと、間髪入れずに笑いながら問いかける透がすき。
「どっちも」
キスをねだれば。
さっきよりも屈んであたしに余裕を与えてくれる透が。
すごく好き。
大好き。
「とーま」
「……」
「前からが、いい。とーま」
「はぁ?……ったく、……っ、と」
悪態ついても、結局優しくしてくれる斗真が。
すごく好き。
正面から真っ直ぐに瞳を見詰めれば。
照れたように視線をすぐに外す仕草が。
大好き。
「とーる」
「ハイハイ、なんでしょう?」
「しよ?とーる」
「は?」
「して?とーる」
「お前、トびすぎ。何いってんの?」
「ライちゃん大丈夫?」
「してほしいの、ふたりに」
ふたりに一緒に愛して欲しい。
たくさん、愛して欲しい。
「そーゆーのは外じゃなくて」
「今!がいい」
「………斗真ぁ、どーするこれ」
「いんじゃん?ほら來、掴まれ」
「順応早いなぁ、にいさまは」
「うるせ、やんのやんねーの」
「やるけどさ」
「ならぶつぶついってんな」
「ハイハイ」
「來」
両足を、木の幹に寄りかかった斗真の両腕が、持ち上げる。
「おいで、來」
斗真の首に両手を巻き付けしがみつけば。
━━━━━━ズンっっ
て。
さらに存在感の大きな、それこそ脅迫じみたその圧迫感のあるそれは。
あたしをおしりから、一気に貫いた。
「ふぁ!?っあ、っぁあっ」
ついでに。
刺さったままの斗真が中で、さらにその質量を増す。
「ほら、だから。やめる?」
「いやっ」
止めないで。
このまま。
このまま繋がってたいの。
「お願い……」
「お前、震えてんじゃん。辛いんだろ?」
「お願い、だから」