第17章 エンディングのその後は
理性も。
プライドも体裁も。
感情さえも根こそぎ削ぎ落とし落ちるところまで墜ち果てれば。
「いい子だね、良くできました」
「━━━━っ、ふ、っぁあっ!!」
満足そうにその綺麗な顔に笑みを称えて。
あたしを最高に甘やかしてくれるんだ。
「━━━っ、來声。透、声塞いで」
「だって、ライちゃんちょっと体制きついかも。我慢してね?」
「ふ、ん?」
後ろからあたしを貫く斗真に応えるように。
透はあたしの片足を自分の右手で持ち上げて。
さらには左手は顎を捉えて上を向かせる。
そのまま、一気に深く透の舌先はあたしのそれに絡み付いた。
立ったままでの挿入に加え。
けっこうな身長差がある透との口付けはほぼ真上を向いても届かなくて。
後ろから斗真に貫かれる度に。
足が浮く。
ほぼほぼ、たぶんあたし自分で自分の体を支えてない。
支えられて、ない。
「━━━あー、やっば。やっぱいいわ、來。ただちょっと立ってすんのはまだしんどいな、やっぱ」
「塞げっつったり、どっちだよ斗真」
「別に見られたら見られたでかまわねんだけど、見せ物にする気はねーもん」
「まぁそれは、同感」
「だろ?」
「いいから早く変わってくんない」
「━━━駄目」
「はぁ?」
「指でも加えて見てれば」
「………つーか斗真、ライちゃんが限界っぽいよ?」
「は?」
「すでに意識なくしそうなんだけど」
「早くねぇ?」
「だってもう、正気保ててないもん」
「はぁ?來、來っ!!」
聞こえる。
聞こえてる。
聞こえてる、けど。
正しい言葉が出てこない。
目の前の透にしがみつくことしかあたしの思考回路動いてくれないの。
突かれる度に。
1度1度の衝撃が大きすぎて。
存在感が強烈すぎて。
気持ち、良くて。
それ以外。
なんにも考えられないんだ。