第17章 エンディングのその後は
「ねぇ……っ、ほんとやだ…っ、人来たら」
「来ないよ」
「でも……っ」
「この状態で、止めれるの?」
目の前にかざされた、濡れた掌。
見た瞬間顔の血液が上昇すると、わざと見せつけるように透はその指先を、口へと含む。
「な……っ」
その、行為に。
身体中の血液が沸点を越えた。
「や……!?」
だけど。
目の前の透へと視線が釘付けになっている間にも。
斗真の指先は先ほどまで透の指先が出入りしていたその場所へと、躊躇なく挿入されるんだ。
「ちょ…、いっか、止まって…っ、おねがい……」
立て続けにいろんな方向から与えられる刺激に、頭が処理機能を維持できない。
身体が、その運動能力を活かせない。
耳元へとわざと水音を響かせ舌を寄せる目の前の透にしがみついてないと。
足が崩れる。
立っていられない。
「こんなに吸い付いてくるのに?咥え込んで離さないのはお前の方じゃねーの?」
「ち、が……っ、ほんとに、やだ……っ」
「やだ、じゃないでしょライちゃん」
「ほら、なんてゆーんだっけ?」
「……っ」
「教えたろ?」
「ほんとに嫌なら、やめてあげる」
「來」
「━━━━っっ」
ゆっくりと、斗真の指先は浅いところを擦るだけ。
胸の先端を攻め続けていた指先は、今はそこへと触れるだけで動かない。
「ライちゃん、ちゃんと言って」
耳元で囁かれれば、ダイレクトに脳まで響く。
それだけで身体は、もっともっとと快感を求め収縮を繰り返すのに。
彼らは、動いてくれない。
わかってるくせに。
全部わかってて、あたしから逃げ道を奪うんだ。
理性も。
プライドも。
根こそぎ順応するまで許さないんだ。
「……」
こんなの。
「………ずるい」
「うん」
「知ってる」
「……っ、ずる、い」
「だから?」
「ライちゃん」
━━━━━━━━━ッッ。
「………て」
「何?」
「━━━せて」
「………うん」
「お願い……っ、イかせてぇ……っ」