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愛玩彼女

第17章 エンディングのその後は


「!!」



ら、らぶ、ほっ!?



口の中で飲み込んだはずのハンバーグが思わず変な道を通り抜ける。
そのため所謂、早い話がむせこんだ、のだ。




「すっごい、想像どーりの反応」



「な、な、な……っんで」


「そばにいたい、なんてゆーから。ちょっとぐっときた」
「うん」


「それと……っ、なんで行くことになるんですか」


「だって家まで我慢出来ないもん」
「なー」



………性欲オバケ……。



「っし、食べたよな?出るぞ」
「は?ちょ、……っ、ええ!?」


ガタン、と立ち上がるついでにあたしの右腕を掴みながら。
すでに足先は先ほど入ってきた入り口へと向かっている。




ってゆーかあたしまだ、食べ終わってないし。



「透」
「また俺運転すんの?」


後ろからついてくる透に、キーを投げてよこせば、ため息付きながらも難なくキャッチする透くん。




ついでにお会計まで律儀にやってくれちゃうのだ。





「……ち、ちょっと斗真…っ」



透をひとり残して。
駐車してあるパーキングまでくれば。
斗真は悪びれもなく顔を近づけてくる。
背中にはいつも乗っている真っ白なエルグランド。
そのまま両腕で囲まれたら。


逃げ道なんてあるはずもない。


「ん……っ」



重なるだけだった唇が、啄むような口付けへと変わり。
いつの間にか背中だけじゃなくて後頭部まで車とごっつこんした、頃。
少しだけ開いた唇から、遠慮なく斗真の舌が浸入してきた。




途端。



「盛ってんなよ、ガキ」


ベリっと効果音でも付きそうな勢いで、斗真は引き剥がされた。


「……と、おる」


「……空気読めよ、ガキはどっちだっつーの」
「空気読んで止めてやったんじゃん」
「お前俺に來くれるっつったじゃん」
「いつの話だよ」
「1ヶ月もたってねーよ、じーさん」
「俺がじーさんなら斗真だって同じだってわかってる?」


「………」



口、挟めない。
ふたりのじゃれあいは今に始まったことじゃないんだけど。



さっきのキスのせいで。



火照る体をもて余すこの時間。
けっこうあたしも辛いんです。



「………早く…っ、どこでもいいから行こう……っ!?」






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