第8章 ゆびきりげんまん。
俺はゆっくりと布を捲った。
「…うそ…だろ…?」
眠ってるんじゃないかって思うぐらい
安らかな顔で…
でも、かすり傷と青アザが所々ついていて…。
俺は彼女の顔に手を添えた。
驚くほど冷たくて…
そして硬くて…。
氷のようだった。
「おい…タチわりぃぞ…この冗談…。」
「おい、凛。返事しろよ…。おい…おい…」
「ずっと一緒だって…100歳まで一緒だって…約束したじゃねぇか!!!!」
何度呼べども、呼べども
呼べども…
叫べども叫べども…
彼女は目を開けてはくれなくて…
どんなに手で暖めても
彼女の肌は冷たいままで…
俺の呼びかける声が
虚しく室内にこだまするだけだった。
そこからは全く覚えていない。