第10章 しんでれらがーる☆
教室に戻ると、
私はさっと高尾くんの傍を離れた。
きっと私と付き合っていると
他のクラスメートにばれたら
恥ずかしいに決まっているから…。
が、
高尾くんはすぐに私を捕まえた。
「た、高尾くん!?」
クラスが少しザワつく、
高尾くんは私を引っ張り教壇の方へと連れて行く。
「はい!全員ちゅうもーく!!」
クラスの人たちの目線が刺さる。
「高尾くん?」
私が高尾くんをじっと見つめると、
高尾くんはニヤっと笑った。
『今日から凛ちゃんは俺の彼女です!手ぇ出したら覚悟してよねぇー!』
高尾くんのその発言に
クラスがシーンと静まりかえる。
「あれ?盛り上がらない…?んじゃ、証拠見せるから!」
そう言って高尾くんは
私の頬に触れると
唇を重ねた。
「!?」
クラス中が女子の悲鳴につつまれる。
唇が離れると、
高尾くんは満足気に笑った。
「た、高尾くん!?」
私は顔から火が出そうだった。
「つーことで!みんなよろしくねー♪」
私のガラスの靴を拾ってくれた王子様は
きっとめちゃくちゃで…
でも優しくてかっこよくて…
ハイスペックな王子様でした。