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私の彼は"変わりもの?"☆黒子のバスケ

第7章 ワンコ系男子。


帰り道、
黄瀬くんは私の隣を歩く。

「…あの、黄瀬くん…」

「黄瀬くんじゃないっス、涼子ちゃんっス。」

「りょ…涼子ちゃん。」

「なんスか?」

「…家、こっちなんですか?」

「逆っス。」

黄瀬くんは当たり前のような顔をして言った。

「送ってくれなくて、いいよ。」

「…それは出来ないっス。」

「涼子ちゃん、女の子なんでしょ?」
私がそう言うと、黄瀬くんは前髪のゴムをはずした。

「…じゃぁ、今は涼太くんに戻るっス。」
黄瀬くんはムスっとした。

「っぷ、髪に変な癖ついてんじゃん。」
私は思わずカバンからクシを取り出し、
黄瀬くんに差し出した。

「え?…使っていいんスか?」

「…?うん。」

何故か黄瀬くんは嬉しそうに笑った。
あ、そういえば、私…

男の子にこうしてモノ貸したの初めてだ。

「ねぇ、如月さん。いっつもあの公園で泣いてる女の子が居るんス。」
黄瀬くんが指差した先には私がいつも居る公園があった。

「…あ。」

「彼女はどうしていつも泣いて居るんスかね?」

「…居場所がないから…かな。」

「居場所?」

「そう。どこにもないの。居場所。」

「そうなんスか…。」

そうして、黄瀬くんは私を家まで送ってくれた。

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