• テキストサイズ

私の彼は"変わりもの?"☆黒子のバスケ

第7章 ワンコ系男子。


休み時間になっても、
相変わらず、黄瀬くんの周りの女子たちで溢れかえっていた。

それにも関わらず、
黄瀬くんは笑顔で彼女達に接していた。

…芸能人って大変だなぁ。
そんなことを考えていると、
芽衣子が私の方へ歩み寄ってきた。

「ねぇ!凛!一緒に黄瀬くんの追っかけやろうよ!」

芽衣子は嬉しそうに私を誘った。

「えぇ!?嫌だよ。私、男の子苦手だし…興味ないし…。」
私がそう呟くと、
芽衣子は不満げに口を尖らせた。

「いいじゃーん!私についてくるだけでいいからさっ!一人じゃ心細いじゃん!?」

芽衣子は『お願いっ!』と、
私に頭を下げた。

「…わかった…。芽衣子についていくだけね。」

「やったぁー♪」
こうして、私の黄瀬涼太追っかけ生活は始まった。

黄瀬くんの出ている雑誌はすべてチェックさせられ、
黄瀬くんのバスケの練習から試合まで全て応援に行き、
芽衣子が黄瀬くんに話しかけるときは、
必ず連れて行かれ、二人の横でただぼーっとしていた。

「ねぇ!凛!この間の黄瀬くんのインタビュー見た!?黄瀬くんってワンコ系男子らしいよぉ~♪超カワイイ!」

芽衣子は玉子焼きを頬張りながら
嬉しそうに話していた。

「あぁ…なんか…犬っぽいかもね。すっごい良い人だし…疲れないのかなぁ、あんな女子に囲まれて…。それでもニコニコ笑顔で対応してさぁー」

私は窓の外をぼーと眺めながらそう呟いた。

「もうっ!ほんっとに性格いいよねぇ!しかもカッコイイしぃー!あぁー!もうっ幸せっ!」

芽衣子は聞く耳持たずで
勝手に一人でペラペラと黄瀬くんの事を話していた。

ふと、黄瀬くんの方を向いた。

「…!」
黄瀬くんと目があった。

黄瀬くんはニコっと笑い私に会釈した。
私も会釈し返すと、すぐに再び目をそらした。

どんなに性格が良くても、
どんなに素敵でも、
結局彼は"男"なのだ。





/ 116ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp