第1章 無口な彼氏。
私は放課後、
意を決して凛之助に聞いてみた。
「凛之助ー!!!」
「…?」
凛之助はいつものように首をかしげた。
「凛之助、私に何か言う事ない!?」
「…?」
凛之助は考え始めた。
「…!!!」
凛之助は何かを思いついたようだ。
"スッ"
凛之助は何かを差し出してきた。
「ん?何これ…?」
私はソレを受け取った。
「あぁ!今日の調理実習で作ったクッキーくれるの?」
「…(コクコク)」
凛之助は笑顔で頷いた。
「やったぁ!ありがとう!超嬉しい…って違うわぁぁぁ!!!」
私はそう言いながら
凛之助の手作りクッキーはちゃっかりカバンの中に入れた。
凛之助はオロオロしていた。