第5章 私の彼は"変わりもの"?
「…あの、だめですか?」
私がそう聞くと、
彼は大きく首を振った。
「とととと、とんでもない!ぜ、ぜひ!」
「では、お暇な日はありますか?」
相変わらずシーンと静まり返る体育館と
周囲の視線が私に刺さる。
「えっと…明日なら、暇じゃ。」
「では、明日、13時に動物園前でいかがでしょうか?」
「う、うむ。わかった。」
「楽しみにしています!」
そう言って私はスキップしながら出口へ向かった。
「あ!」
私は重要な事を思い出し、振り返った。
「学年とお名前教えていただきますか?」
私がそう尋ねると彼は驚いた顔をした。
「3年の岡村建一じゃ。君は?」
岡村建一さん…
3年生だったんだ…。
「1年の如月凛です。」
私は名と学年を名乗ると、
再びスキップをしながら帰路についた。
家に帰り、
明日の事を考えながらワクワクした。
洋服を引っ張り出し、明日のコーディネートを考えたり…。
なんだかワクワクしてきちんと寝れなかった。