第5章 私の彼は"変わりもの"?
そうして放課後。
約束どおり彼女達は私を無理矢理引っ張り、
体育館へと向かった。
体育館には既にたくさんのギャラリーが居り、
黄色い声援が飛び交っていた。
皆、手にタオルやスポーツドリンク、お菓子などを持っていた。
…こんなに人が居るんじゃ、
バスケ部の連中も集中できないだろうに…。
私は哀れに思いながらその風景を眺めていた。
"キャーっ!!!!"
しばらくすると、
より一層、黄色い声援が強くなった。
「…っ!!!」
思わず、耳を塞いだ。
「ほ、ほら!あれがゴリラのように強い男!紫原くんだよ!」
私を引っ張ってつれて来た一人が私の肩を叩き指差した。
私は指差された方に目をやった。
…!!!!
思わず目を奪われた。
胸の高鳴り、心がきゅっとしまった。
ガタイの良い体格、たくましいモミアゲ、
ムダに濃い顔にケツアゴ。
…あれはまさしく、
私の探していた、
理想の彼氏(ゴリラ)!!!!