第5章 私の彼は"変わりもの"?
「それってつまり、超肉食系!みたいな!?」
超肉食系…?
あぁ、なるほど、野獣という例えから
野獣=ライオンという風に伝わってしまったのか。
これは訂正せねばならん。
「いえ、違います。動物に例えるのであれば…ゴリラですかね。」
私がそう訂正すると、
彼女達は石のように固まった。
「ゴ…リラ?」
「はい。」
彼女達は私から少し離れ、
なにやら会議をはじめた。
そして、再びキャーキャー言いながらこちらへ戻ってきた。
「それってつまり、ゴリラのように強いワイルドな男って事?」
ゴリラのように強く、
ワイルドな男…
いや、ゴリラのようなルックスの男が好きなわけだが…
まぁ、そう言うとまた変人扱いされるのか。
ここは適当にあわせておこう。
「…相違ないですね。」
私がそう返事をすると、
彼女達はキャーキャーとまた騒ぎはじめた。
「それなら、バスケ部に居るよ!今日の放課後一緒に行ってみない!?」
「いえ、遠慮しま…」
「やったぁ!決定ね!じゃ!また放課後ね!」
私の返事も最後まで聞かず、
彼女達は嬉々として席へ戻って行った。
…思わず溜息が出た。