第4章 コウカンニッキ。
体育館につくと、バスケ部が練習していた。
花宮くんはすごくバスケが上手くて、
思わず見とれてしまった。
「…如月先生?」
私に気付いた花宮くんがこちらに近づいてきた。
「あ、ご、ごめん!花宮くんってバスケすごい上手だね!」
私がそう言うと花宮くんは眉間にシワを寄せた。
「は?主将やってんだから当たり前だろ。で、何の用だよ。」
なんだか今日は機嫌が悪いようだ。
「あ、あのね。花宮くんに聞きたいことがあって。ちょっと時間いいかな?」
周りの部員達がコソコソと耳打ちをしながら笑っていた。
「面倒くせぇから手短に話せ。」
花宮くんはその様子に少しイラだっているようだった。
「じゃぁ、単刀直入に聞くね。なんで教師いじめしてるの?」
私がそう聞くと花宮くんは目を見開いて驚いた。
「ふはっ!まさか、そんなストレートに聞かれるとは思わなかった。あんたバカか?」
花宮くんは大笑いしはじめた。
「え!だって手短にって言われたから!」
「理由はねぇーよ。ただ、楽しいから。それだけだ。もういいか?」
花宮くんはそう言い放った。
「ダメ。そんな理由認めない。」
「あ?新米教師が一丁前に教師ズラすんな。」
花宮くんはまた攻撃的な表情へと変わった。
「一丁前の教師だもん!!!!だから、私はあなたを許しません!」
私がそう言うと花宮くんは舌打ちをしてコートに戻ろうとした。
だから私は彼の腕を掴んだ。