第4章 コウカンニッキ。
「実はそのクラス…去年ひどい担任いじめがあってね…担任が何回も変わってるのよ。」
先生達は暗い表情でそう言った。
「え!?…あ、でも2年に上がったらクラス替えがあるはずじゃ…」
私は焦りながらそう聞くと、
先生達は首を横に振った。
「それが…分散させると、他のクラスもそうなり兼ねないからってD組だけはクラス替えしなかったのよ…。」
「えぇ!?…じゃぁ、私は…。」
頭が一気に真っ白になった。
楽しい高校教師ライフを想像していたのに…。
"キーンコーンカーンコーン"
予鈴が鳴った。
「と、とりあえず、そのクラスの"花宮真"って生徒には気をつけてよ!」
そう言って先生達はそれぞれのクラスへ向かった。
私たちも重い足を引きずりながら
教室へと向かった。
想像はモンモンと膨らんだ。
超ヤンキーばかり集まるクラス!とか
某有名漫画のように見た目は良い子だけど
いろいろやらかされる…とか…。
"花宮真"ってどんな子なんだろう。
私はD組の前に到着した。
深呼吸をして、頭を落ち着かせた。
そしてドアを開け、教室へと入った。