第4章 コウカンニッキ。
この春、
私はついに長年の夢を叶えて高校教師になれた。
私はワクワクしていた。
ドキドキしていた。
どんな困難にも勝てるような気分になっていた。
完全にうかれきっていた。
が、
そんなうかれ気分も一気に壊される事態が発生した。
職員会議にて、
クラスの担当が発表される。
「えー。新任の如月先生には…2年D組を担当してもらう。」
その発表に周囲の先生がざわつく。
「…?」
「オホン!静粛にっ!というわけで宜しく頼むよ!如月先生!」
教頭先生はそう言ってクラス名簿を私へ渡した。
「はい!がんばります!」
私は笑顔でその名簿を受け取り、
名簿に目を通した。
…みんなどんな子達なのかなぁ…。
そうして職員会議が終わると、
すぐにいろんな先生が駆け寄ってきた。
「ちょっと、教頭と校長は何考えてるのかしらね!?」
「本当よ!信じられないっ!」
「如月先生…がんばって。」
その先生達の形相に私はポカーンとするしかなかった。
「あの、このクラス何かあるんですか?」
私がそう聞くと先生達はバツの悪そうな顔をした。
「…?」