第3章 ヲタク男子。
そうして、運命の12月2日。
私は楽屋で悩んでいた。
「う~ん…どうしよう…。」
私は頭を振り回していた。
「お、凛ちゃん。どうしたのぉー?」
同じグループのメンバーが話しかけてきた。
「じ、実は…」
私は事情を話した。
いつのまにか話しを聞いているメンバーは
1人から全員に増えていた。
「なるほどねぇー!あの、堅物の凛ちゃんが恋をするとわねぇー!」
皆はワイワイと騒ぎ始めた。
「え!?こ、恋じゃないですよ!」
私は必死で否定をした。
「いやいや、それは恋だよ!…その試合は何時からなの?」
私はメンバーに肩を叩かれた。
「えっと…15時からだそうです。」
私は昨日宮地くんから来たメールを見た。
「15時ってもうすぐじゃん!…あ!私良い事思いついちゃった!」
「っへ!?なんですか!?」
「少しの間、私が凛ちゃんの出番までトークとかで引き伸ばすよ!」
そう言ってメンバーは私の背中を押した。
「え!?む、無理ですよ!ダメです!」
「バカッ!確かによくない事だけど、今日行かなかったら、きっとずっと後悔するよ!行っておいで!ただ、16時までには必ず戻って来いよ!」
私は強く背中を押された。
「…ありがとう!」
私は衣装だけ私服に着替えて走り始めた。