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私の彼は"変わりもの?"☆黒子のバスケ

第10章 しんでれらがーる☆


落ち着けー、落ち着けーと
何度も何度も心の中で唱える。


「本、逆向きだよ?」

「へぇ!?」

その突然の声にビクっとしてしまった。
顔をあげると、高尾くんが不思議そうな顔で
こちらを見ていた。

本を見ると、
私は逆さに小説を持っていた。

思わず恥ずかしさから
顔が真っ赤になる。

「ほ、本当ですね…な、何やってるんでしょうね。」
私は急いで本を正しい方向に戻す。

「真ちゃんに何か言われたの?」

「はひぃ!?」

的確な事を聞かれ、
思わず声が裏返る。

高尾くんはいつものように笑顔ではなかった。
どこか厳しい目つきをしていた。

「い、いえ!な、何も…。」
私はそう言うと思わず恥ずかしさから
うつむいてしまった。


「ふぅーん。そっかぁ…。てか、その髪型!可愛いね!」

「へ!?」

私が顔をあげると、
高尾くんはいつもの笑顔だった。

「そ、その寝癖が治らなくて…」

私がモゴモゴとそういうと、
高尾くんは私の結った髪を触った。

「てか、前から思ってけど髪ちょーさらさらだよね!」

「へ?あ、そ、そうでしょうか…」

男の子に髪を触られたのは初めてで
ドキドキしてしまう。

しかも、高尾くんだから尚更…。
顔がみるみる熱くなるのが分かる。
私は再び思わず顔をうつむける。

「高尾、彼女が困ってるのだよ。」
「真ちゃん?」

いつの間にか緑間くんが高尾くんの後ろにいた。

そして、
そのまま高尾くんを引きずって席に戻って行った。

心臓が飛び出すかと思うぐらい
ドキドキした。

ふと、彼が触れた方の髪を触る。

それだけで
また胸がドキドキと走り出す。

思わず溜息が出た。






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