第9章 絶滅危惧種系彼女。
次に緑間はものめずらしそうに私の髪を触った。
「バサバサなのだよ。どうしたらここまで傷むんだ?」
「これは、ブリーチで色抜きまくったから…かな。」
私は男に髪を触られるのが初めてで、
思わず目を逸らしてしまう。
緑間の手はでかくてごつごつしていた。
「…髪は女の命なのだよ。それにお前は多分黒の方が似合う。」
そう言って緑間は次は私のスカートの裾を眺めた。
「…っな!どこ見てんだよ!変態っ!」
「このロングスカートは特注か?」
緑間は不思議そうに眺めていた。
「お、おう。先輩からもらった。」
「そうか。」
緑間は納得したように私をじっと眺めた。
「今日はラッキーアイテムだからそのままでいい。でも、明日からその格好はやめた方がいいのだよ。普通にしてたほうが可愛いのだよ。」
緑間はそういうと、おしるこを飲み干した。
「…っな!うるせーよ!////」
私は緑間からおしるこの缶を奪い取ると、
川原に向かって投げた。
「あ!!!何をしてるのだよ!ポイ捨てはダメなのだよ!」
そう言って緑間は川原の方へ走って行った。
「ずっと探してろ!ばーか!」
私はそう言って走って逃げ出した。
「あ!ラッキーアイテーム!!!!!」
後ろから緑間の叫び声が聞こえる。