第2章 中編
「あっははははは! トランクスったら、私も見たかったわ~!」
「???」
ブルマさんにそのことを話すと大笑いされてしまい私は更に疑問符を頭に浮かべた。
そんな私を見て彼女は言う。
「だって今すっごく色っぽいから、あの子照れちゃったのよ」
「いろ!?」
ブルマさんの口から出たありえない単語に私は思わず噴出した。
「色っぽいって、私がですか? あっはは、まっさかー! それは無いですよ~」
私は笑いながらそう言ってブルマさんがくれたホットミルクを口にした。
色っぽいという言葉はブルマさんのような女らしい女性に使う言葉だ。
――私みたいな女には、程遠い言葉。
だが、ブルマさんは急に真剣な顔つきになって言った。
「、貴方はとってもキレイよ。もっと自分は女だっていう自覚を持ちなさい」
「……」
私は言葉に詰まる。
だって、そんなこと言われたことが無かったから。
どう答えていいかわからなかった。
そんな私を見て、ブルマさんは困ったように微笑んだ。
「少なくとも、トランクスにとってはそう見えたってこと。それだけはわかってやって」
「……はい」
まだ信じられなかったが、先ほどの真っ赤になったトランクスを思い出しながら私は頷いた。
「ねぇ、」
「はい?」
「貴方、金色の戦士に会いたいのよね?」
――来た! そう思った。
私は持っていたマグカップをテーブルに置き、まっすぐにブルマさんを見た。
「はい」
「理由を聞かせてくれる?」
(理由……)
彼の事を知っていそうなブルマさんに本当のことを喋るわけにはいかない。
私は曖昧に笑いながら言う。
「その、お礼を言いたくて」
「……」
「私、家族を人造人間に殺されたんです。だから、その人造人間を倒してくれた金色の戦士に」
「ウソね」
「え?」
遮るように言われ私は驚く。ブルマさんの目は酷く真剣だ。
「違うでしょ? 、本当のことを言って?」