第4章 エピローグ
大きな門のところで私はパっと振り返る。
「大事なこと言い忘れてたー!!」
「?」
見送ってくれていたトランクスがその大声に驚いたようにこちらを見る。
「トランクスー! この世界を救ってくれて、本当にありがとーーー!!」
そう笑顔で叫ぶと、彼はその青い瞳を大きく見開いて、それから優しく微笑んでくれた。
もう一度大きく手を振って私は今度こそ本当に、その場を後にした。
彼が本当に会いにきてくれるかはわからない。
でも、それまでに私はキレイになっていたいと思った。
彼と釣り合うほどに、心も身体も……。
そして再び逢えた時、彼はそのブルーの瞳を細めて言うのだ。
「お久し振りです、さん」
そう、少し頬を染めて――。
END.