第3章 第二夜 気になる男の子
舞い上がる花弁に気持ちが高ぶって…
「沖田君。私より働いているのに、
私ばかり食べるのは良くないよね・・・・・
今日はあたしのご飯を分けてあげよう!」
そう、言い聞かせながら
自分のご飯をお盆に載せて
沖田君の部屋に向かった・・・・・
【トントン】
「沖田くん。」
「…………」
「…部屋に帰ったんじゃなかったのかな?」
(絶対部屋の中にいると思うんだけど…とりあえずご飯置いておこうかな?)
「沖田くん。一条だけど、ご飯無いみたいだから余ってるしここに置いとくね。」
【カタン】
私はそこにご飯を置いて
その場を立ち去り、
影から見ていた。
すると。
襖がゆっくりと開き
沖田くんがご飯をそこで食べていた。
ここで過ごし始めて何ヶ月経ち、
何の感情も湧いて来ずに過ごした私にとって
沖田くんに対する感情は新鮮で
とてもわくわくした気持ちが湧いてきた。
たぶんこの時から、
あたしは貴方のことが
好きだったんだと思う・・・・・