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永刻に咲く華 【薄桜鬼】

第3章 第二夜 気になる男の子


沖田side


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「貴方沖田くんだよね?」


そう、声をかけられた瞬間
目の前には桜の花弁が
広かった。


「・・・・・そうですが
僕に何かようですか?」


僕に関わらない方がいい。



はっきり言ってここに来て、
僕はいじめられていた。



ご飯なんて滅多に回らないし
掃除洗濯を全て押し付けられ
弟子入りしたと言っても
稽古なんか出来やしない。



だから、僕に関わらない方がいい。




そう思い、一条には冷たくあたり
とりあえず、突き放した。



だけど…
部屋に帰って数分後



【トントン】

「沖田くん。」

(え?なんでここに来たんだ。)


「沖田くん。一条だけど、ご飯無いみたいだから余ってるしここに置いとくね。」



(なにを…言って…自分も食べてないのに…)

【カタン】


一条はそう言って帰って行った。

僕は外に出てポツンと置いてある
お膳を見た。


久しぶりだった…


「…ッ」



人から優しさをもらったのは…

あれは、確か、
僕の事を慈しむ目でいつも見てくれる
母だった…



「…ヒック…酷い事をしたのッ…に…ありがとうございます。」


その日食べたご飯は
とても美味しかった。
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